活動報告

日本臨床歯科学会広島支部(広島SJCD) 活動報告

令和元年12月15日 例会活動報告

令和元年(2019年)12月15日、広島YMCAにおいて令和元年度第3回日本臨床歯科学会(SJCD)広島支部学術大会が開催されました。
講演に先立ち、齋藤支部長から今年度これまでの支部活動報告がありましたが、隔年で開催されているサマーセミナー(今年はフランス・パリで開催)の様子などをうかがい知ることができました。

 

午前の部の会員発表では、奥村昌泰先生が「審美領域における唇側歯槽骨形態を考慮した抜歯即時埋入」と題して、大井手和久先生が「前歯インプラントにおける周囲組織温存のための抜歯のタイミング ~歯根を応用したsocket preservation techniqueについて~」と題してご講演をされました。両先生とも奇しくも上顎前歯部という審美領域における補綴治療の発表をされましたが、これまでの文献などにより基本をきっちりと押さえるに留まらず、より良い結果を得るために常に熟考されている姿勢が印象的でした。

 

午前の部では続いて酒井麻里先生(昭和大学歯科病院歯科衛生室)が「ホワイトニングを含めた昭和大式口腔管理方法(Scientific Oral Health Promotion)の紹介」と題してご講演をされました。SOHPは「口元からより美しく、健康に!」をテーマとした口腔管理プログラムだそうですが、「細菌数測定、口臭測定、唾液(量・成分)測定、歯周病リスク検査、歯の測色」の5項目6種類の検査結果から患者に合った効果的なメインテナンスを提案することで、あくまでも術者主導にとどまらず患者自身の意識改善を図ることが歯科衛生士の役割であることを強調されていました。また、広義のホワイトニングの一例として、短鎖ポリリン酸のご紹介もありました。

 

午後の部では、志田和浩先生(東京SJCD、All-on-4 Lab GINZA)が「チームで考えるインプラント治療“計画の立案からファイナルレストレーションまでのアプローチ”」と題して熱意あふれるご講演をされました。
インプラント補綴に関して、What we value~永続性、予知性、壊れにくさ、患者の望み、リペア性、快適さ~など、歯科技工士の立場のみならず患者の立場からも評価基準を挙げられており、それらを達成するためには診断を重視するべきであることを強調されておりました。診断ワックスアップを通じた綿密な診断からデジタルデンティストリーを駆使したトップダウントリートメントの結果は、驚くほどAs planned であり、患者の満足につながることを示されておりました。

 

今年最後の例会であることから、平素から広島支部に協賛いただいております企業担当の方を交えて恒例の忘年会を賑やかに行い、来年にいよいよ広島で開催される全国大会への気鋭を新たにして、第3回例会を締めくくりました。来年も皆様方が健康にご活躍されますように。

令和元年12月15日 例会活動報告

 

<今回の展示参加業者様(50音順)>

 

※過去の活動報告についてはこちらをご覧ください。

※今後の活動情報についてはこちらをご覧ください。